最近雨が続いておりますが、綺麗に色づいた紅葉の葉が落ち葉に
なってしまうことに少し寂しさを感じながらも、
あっという間に冬が来そうな気配に身が引き締まる感覚を覚える
今日このごろ。
さて、今回はアンティークチェアのメンテナンス風景をご紹介させて
いただきます。当店ではアンティークはもちろん、今お使いのテーブル
やイス、食器棚など家具類のメンテナンスもお受けしております。
お修理の費用はそれぞれ異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
それでは早速・・・
入荷直後のアンティーク家具たちは、それぞれに多少のダメージがあり、
見た目では分かり辛い緩みなどによるグラつきがございます。
お写真のチェアも実際に座ってみるとぐらぐらと不安定な状態でした。
家具のぐらつきや状態を直す(リペア作業)ために必要なことは
まずはやはり組み直しです。本体の緩んでいる箇所を把握して、
どの部分を補強(組み直し)しなければいけないかを判断します。
大前提として、すべての解体→組み直しができれば最善なのですが
家具によっては構造上外せなかったり、無理に外すことで他の部分に
ダメージが加わると言ったケースがございます。
なので慎重に丁寧に見極めて判断していきます。
今回のチェアは幸いにも全解体が行えたので、パーツを間違わないよう
きっちりと組み直しをしていきます。
写真のチェアがこんなにもバラバラになりました。↑
座面は入っておりませんがこれで全解体です。解体時はゴムハンマー
と呼ばれる工具で少しずつ叩いて、接合部分を抜いていきます。
何がどのパーツか把握できるようにそれぞれに印を付けていきます。
今回は緑色が印になります。
次に接合部分(色が付いていない木の部分と彫り込み穴)に付着した
接着剤(にかわ)をサンドペーパーやマイナスドライバーなどの金具を
使用して除去します。
お写真がなくてすいません・・・
この作業を怠ると、せっかく組み直しをしても接着があまくなり、再度
緩みやすい原因となります。
そしていよいよ組み直しです!
バラバラにしたパーツを組み易い順番で組み立てていきます。
基本の順番は解体した順番の逆順となります。
ここを間違えると、組み立てが途中でできなくなる場合もあるので
注意してください。
このようにクランプを使用してしっかりと各パーツのダボやホゾを
入れ込んで固定します。角材を使用したりもしますが、これはあくまで
ひとつの方法となります。
組み直しの手順として、背もたれ部分(後脚)→それ以外の脚(前脚)
→座面の順番が基本スタイルでお考え下さい。
接着が乾いたあとで、最後に先ほど組んだ背もたれと前脚、座面を合体
させると組み直しは完了となります。
今回はアンティークの風合いを残すため、あえて再塗装は行なっており
ませんが、再塗装と仕上げのポリッシュ及びワックス磨きを行い完成と
なります。再塗装を施すと小傷などは目立たなくなりますので、
綺麗に仕上げたい時にはお勧めです。
またいずれ再塗装に関する内容もブログにてご紹介させていただきますので、
是非ご覧ください。
アンティーク家具の魅力のひとつには今後も長くお使いいただけるという
ことがございます。古くから大切に扱われてきたものを未来へつなぐとい
う素敵なことですが、それには定期的なお手入れやお修理が必要です。
今になって逆に簡単に手に入れることができなくなった、良質な木材で
つくられた家具は、簡単に朽ちることなく年月を重ねるほどに魅力を滲み出す、
使用するうえで気付く付加価値がたくさんございます。
今後もそんな魅力溢れる家具たちを気持ちを込めて丁寧にメンテナンスさせて
いただければ幸いかとぞ存じます。
メンテナンスのご相談はお気軽に下記までお問合せくださいませ。
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◎店舗情報
Antiques Knock
〒563-0355
大阪府豊能郡能勢町下田124-1 R&E川西ビル2階
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WEB : http://antiques-knock.com
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